家のお風呂もいいですが、たまには温泉に入りたくなりますよね。
特に、力仕事やスポーツなど、身体に負担をかけた後は温泉に入って疲れを取りたくなります。
冬の寒い日も、温泉で身体を温めたいですね。
温泉に入っていると、こういう説明書きを見たことがありませんか?
○○の湯 効能表
・あせも ・荒れ性
・肩こり ・腰痛
・冷え性 ・疲労回復
この温泉はこういう症状に効果があると分かりやすく書かれているのですが、どこの温泉でも同じようなことが書かれています。
特に明確な違いもわからないのに、効能に違いがあったりしています。
これらは本当に効果があるものなのでしょうか?
温泉とは
温泉とは、地中から湯が噴き出している現象や湯そのもののことを指しています。
また、環境省によって定義されているものでは、
地中から湧出する温水、鉱水及び水蒸気、炭化水素を主成分とする天然ガスを除いたその他のガスであり、
原水温度が25℃以上または特定の19の成分が1つ以上規定値に達しているものを指します。
温泉として定める成分
以下は環境省により指定されている温泉の19の成分表です。
効果・効能
温泉には効果・効能がありますが、単に体に良い温泉成分が入っているからだというわけではありません。
大きく分けて、3つの効果があると言われています。
それぞれ、物理効果、心理効果、薬理効果と言われています。
それらの効果について、ひとつひとつ説明していきましょう。
物理効果
物理効果とは、体を湯にくぐらせたとき、体に直接影響を与える効果のことです。
たとえば、温かくなる、圧力がかかる、などがそれにあたります。
温泉による物理効果は3つあるとされ、それぞれ、温熱効果、水圧効果、浮力効果と言われています。
温熱効果
体が温かい湯に浸かっている状態が続くと血管が拡張され、血行がよくなります。
血行がよくなることによって、体に溜まっている老廃物が外に流されやすくなり、血行不良による肩こりや腰痛、頭痛などを軽減させることにつながります
一般的には42℃に設定されたお湯に入るのが良いとされており、人が一番気持ちがいいと感じる温度だとも言われています。
水圧効果
全身に静水圧とよばれる水圧がかかり,軽くマッサージを受けている状態になります.
また,水圧の刺激により内臓も刺激され,内臓運動にもなります.
体の内側と外側の両方が適度に刺激されることで血液の流れが活発になり,新陳代謝が上がります.
浮力効果
温泉に浸かると浮力によって体重が通常の十分の一ほどになり,重力から解放されたような感覚になります.
それにより,足腰や関節などの負担が軽くなり,心身ともにリラックス状態になります.
心理効果
温泉では,転地効果と呼ばれる心理効果が期待できます.
転地効果
転地効果とは,日常生活で慣れ親しんだ場所から離れ,別の環境に身を置くことで精神的に良い刺激を受けるという効果です.
この効果は治療方法として使われることもあり,その場合は転地療法と言われています.
精神的な面に効果があり,ストレス解消や病気療養に良いとされています.
ただし,日常生活に近い環境である街中の温泉では大きな効果は得られないため,海や山など,自然を近くに感じることができる温泉地をおすすめします.
薬理効果
薬理効果とは科学的効能のことで,温泉の成分を皮膚から吸収したときに得ることができる効果のことです.
薬理効果は種類が2つに分けられており,それぞれ一般適応症,泉質別適応症とよばれています.
一般適応症
一般適応症とは,入浴自体が影響する効果のことで,要は物理効果と同じことです.
以下の効果が期待できます.
- 神経痛
- 筋肉痛
- 関節痛
- 五十肩
- 関節のこわばり
- うちみ
- くじき
- 慢性消化器病
- 痔疾
- 冷え性
- 病後回復期
- 健康増進
泉質別適応症
泉質別適応症とは,ある一定の基準を満たした性質をもつ泉質から得られる効果のことで,一般適応症に付加する形で効果があります.
以下が泉質別の効果・効能です.
結論・効果はあるのか
ご家庭のお風呂にも効果があり,温泉はそれ以上に効果があるということがわかりました.
個人的に一番納得できたのは転地効果ですね.
温泉に浸かっている時,心も体もリラックスできているのは,普段と違うことをしているという精神的な面が大きいように感じます.
ただ,実際はそれに加えて,温泉がもつ泉質の薬理効果が科学的に体を癒やしているのです.
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