夜になって布団の中に入ってもなかなか眠れないときってありますよね。
そんなときに、寝る前にホットミルクを飲んだらよく眠れるという言葉を聞いたことはありませんか?
実際に寝る前に飲んでみると、実際によく眠れる方やそうでない方もいると思います。
本当にホットミルクには安眠効果があるのでしょうか。
ホットミルクは偽薬効果だった?!
寝る前に飲んだら安眠できると信じられてきたホットミルクですが、効果は人それぞれ。
実は偽薬効果(プラシーボ効果)だったらしいのです。
偽薬効果(プラシーボ効果)とは
薬としての成分が含まれていない偽薬(プラセボ)を投与することによって、症状の緩和や治癒を目的とする治療方法です。
薬だと信じて飲むことによって得られる精神的な安心感などの心理的効果に期待をして、症状に改善がみられることを偽薬効果(プラシーボ効果)といいます。
昔から「病は気から」という言葉があります。
偽薬効果(プラシーボ効果)もあるように病気や体調面には気持ちが大きく関係していると言えるでしょう。
寝る前にホットミルクを飲むことで安眠できる人もいればできない人もいます。
昔から寝る前にホットミルクを飲んで寝ることが習慣になっている人は、その習慣を大切にしてこれからも続けていきましょう。
効果がない人にとったら、偽薬効果だと分かれば納得できますよね。
しかし、ホットミルクには本当に安眠効果がないのでしょうか。
ホットミルクの安眠効果
ホットミルクには偽薬効果以外にも、安眠を期待できる3つのはたらきがあることわかりました。
睡眠ホルモンの分泌を促す
トリプトファンとは体内では生成することができない必須アミノ酸の一種です。
また、トリプトファンは睡眠ホルモンのもととなる大切な物質でもあります。
トリプトファンから睡眠ホルモンであるメラトニンに至るまでの過程には、トリプトファン→セロトニン→メラトニンへと変化していきます。
トリプトファンからセロトニンに効率よく変化するためには日光に当たることが大切です。
日光にはトリプトファンからセロトニンへの合成を助けてくれる力があります。
鎮静作用のあるセロトニンに変化することで自然と眠気を促すメラトニンが生成されていきます。
トリプトファンからメラトニンに変化するまでには時間がかかり、日光の力をお借りするために、午前中に摂取することをおすすめします。
トリプトファンが多く含まれている食品は、牛乳などの乳製品、肉類や魚類、穀類などが挙げられます。
リラックス効果
みなさんご存知のように、牛乳にはカルシウムが豊富に含まれています。
カルシウムの99%が骨や歯に存在し、残りの1%が血液中や細胞に存在します。
血液中や細胞に存在するカルシウムは、けがをしたときに血を止める役割や筋肉の収縮、神経を安定させるなどの大切なはたらきをしてくれています。
また、イライラを抑え、リラックスさせる効果も持っていると言われています。
カルシウムを摂らなかったからといってすぐにイライラするわけではなく、骨や歯に貯蔵されているカルシウムから血液中のカルシウム不足を補ってくれます。
しかし、慢性的にカルシウムが不足した状態が続くと、イライラした状態や、骨粗しょう症など別の病気を引き起こしてしまう可能性が高くなります。
骨や歯を丈夫にするだけでなく、たった1%のカルシウムが私達の体の中でさまざまな役割を果たしてくれています。
すぐにイライラを引き起こさないから大丈夫ではなく、健康な骨や歯を保つためにもしっかりとカルシウムを摂りましょう。
体温の低下
人間は睡眠に至るまでに自然と体温が下がることによって、眠りについているのです。
ホットミルクのように温かい飲み物を飲むことによって、身体がポカポカとしてきます。
身体があたたまると、身体の中では体温を下げようとするはたらきが行われます。
すると、体温が低下して眠りにつきやすくなるのです。
しかし、体温の上昇から低下するまでには時間がかかります。
そのためホットミルクは寝る直前ではなく、就寝の1時間から2時間程度前に飲まれることをおすすめします。
ホットミルクを飲むタイミング
ホットミルクには十分に安眠効果があることがわかりました。
その効果を発揮させるためには、飲むタイミングに気をつけましょう。
睡眠ホルモンをつくり出すにはトリプトファンを摂り、日光に当たることで効率よくセロトニンへと変化することをお話しました。
日光に当たるためにも午前中にホットミルクを飲むようにしましょう。
しかし、牛乳一杯だけではトリプトファンの量が不眠解消に満たないことも事実です。
それに、大量に牛乳を飲んだとしてもお腹がゴロゴロする人も多いと思います。
そんなお腹が弱い方や牛乳が苦手な人も安心してください。
ホットミルク以外にもトリプトファンの多く含まれている食品はたくさんあります。
例えば、ヨーグルトやチーズなどの乳製品、お肉や魚、パスタやお米などの穀類、納豆や豆腐などの豆類など多くの食品に含まれています。
これらの食品をバランス良く食べて安眠効果を狙いましょう。
また、自然な体温低下を目的として眠りにつきたい場合は、就寝の1時間から2時間前をめどにホットミルクを飲みましょう。
温かいものを飲むことによって、体温の低下をスムーズに促し、眠気へと誘われるでしょう。
しかし、ホットミルクにはグリコーゲンが含まれており、脳のはたらきが活発になるとも言われています。
ホットミルク以外の温かい飲み物で実践してみてもいいかもしれませんね。
安眠に効果がある飲み物は、ハーブティーやココアなどが良いと言われています。
ぜひ試してみてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ホットミルクには安眠効果がないわけではなく、飲むタイミングが大切だったようですね。
ちなみに私は寝る前にダイエットと体温の低下を促して眠りにつくために、白湯を飲むようにしています。
効果は秘密です(笑)
ホットミルクと同じで、人それぞれということにしておきましょう。
なかなか夜寝付けなくて悩んでいる方も自分にあった方法と出会えるといいですね。
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