まぐろのおなかの身のことを「とろ」といいます。
なぜ「とろ」と呼ぶのか知っていますか?
お寿司屋さんは子どもから大人まで大人気ですね。
わたしの近くのお寿司屋さんも行列ができるほど人気です。
そんなお寿司屋さんのメニューにある「とろ」はなぜこんな名前がついたのでしょうか。
名前の由来
なぜ、とろと呼ぶかというと、
「とてもやわらかくて、口に入れたときに「とろっ」と、とろけるような感じがするからなのです。
とろは、他の部分よりも、実は脂肪をたくさんふくんでいるのです。
みなさん知っていましたか?
脂肪というのは、脂のことですね。
脂肪が多いので、とろっとしていて、やわらかいということになります。
さらに、赤身の中に、たくさんの脂肪が混ざっています。
そのため、とろはうすいピンク色をしているのです。
さて、その赤身について知っていますか?
赤身
赤身という言葉は知っていますね?
まぐろのお腹以外のところを「赤身」といいます。
漢字を見てわかるように赤色をしています。
なぜ、赤身と呼ばれるようになったかというと、身が、きれいな赤い色をしているので、赤身と呼ばれるようになりました。
ねこまたぎ
まぐろのさしみを日本でよく食べられるようになったのは、およそ200年程前です。
時代でいえば、江戸時代の後半くらいのことですね。
そのころ、食べられていたのは、赤身だけだったのです。
では、とろはどうしていたのでしょうか。
実は、捨てられていたのです。
今では考えられませんよね。
あんなにおいしいとろが捨てられていたなんて。
もったいない。
なぜ、捨てられていたのかというと、赤身に比べてとろは、くさりやすくて、味やかおりがすぐに悪くなってしまうからです。
「魚が好きなねこさんでも、またいで通りすぎてしまうくらい、おいしくない」
という意味で、とろのことを
「ねこまたぎ」
と呼んでいました。
人気が出始めたとろ
とろが人気になってきたのは、今からおよそ80年くらい前のことです。
時代で言えば、昭和時代のはじめのころですね。
その頃、船の性能がよくなりました。
そのため遠くの海でとった魚を、早く港に持ち帰ることができるようになったのです。
そして、新鮮なまぐろが出回り始めました。
さらに、50年ほど前になると、船の上で魚をひやしたり、こおらせたりする技術が大きく進歩しました。
そしてなんと、今では、まぐろをとったらすぐに、マイナス60度というとても低い温度で、すばやくこおらせることができるのです。
なぜこのようなことをするのかというと、こうすることでおよそ2年間、新鮮なままで、保存することができるのです。
とったばかりの魚を2年間新鮮なまま保存できるなんてすごい技術ですよね。
おわりに
このような技術のおかげでわたしたちは新鮮なとろをおいしく食べることができています。
お寿司屋さんでおいしいととのお寿司が出てくるのもこのためです。
まぐろは、日本人がよく食べる魚の第一位となっているのです。
コメント