カレーや肉じゃが、ポテトサラダにフライドポテト!!
じゃがいもがあれば、どんな料理にだって使えるし、美味しくなっちゃうから不思議ですよね~
みんなが大好きなじゃがいもですが、じゃがいもの芽には毒があることも有名ですよね。
じゃがいもを調理する時は、念入りに芽を取っている方も多いと思います。
しかし、じゃがいもの芽がどれくらい危険なものなのか、知っている方は少ないのではないでしょうか?
取ることが当たり前になってしまっている芽ですが、
じゃがいもによる食中毒の怖さを今一度学習して、これからも安全に美味しくいただきましょう。
じゃがいもの毒のある部分
じゃがいもの芽には、
- ソラニン
- チャコニン
と呼ばれる、天然毒素が含まれています。
芽に毒が含まれていることは有名ですが、じゃがいもの毒は芽の部分だけに含まれているのではありません。
- 光にあたって緑色になってしまった皮の部分
- 家庭菜園などで作られた小さく未熟なじゃがいも
にも、芽と同じようにソラニンやチャコニンが多く含まれているのです。
じゃがいもの危険な部分は、芽だけではなかったようですね。
余談になりますが、家庭菜園で採れた小さく未熟なじゃがいも。
私、身に覚えがありますね(笑)
最近、自宅で採れた小さなじゃがいもが、まるごとフライドポテトに変身を遂げて食卓に並びました。
美味しく頂いたのですが、じゃがいもの毒性はそれほど強くないのでしょうか。
もし、じゃがいもにあたった場合、どのような症状が出るのでしょうか。
じゃがいもの食中毒による症状
ソラニンやチャコニンを多く含んだじゃがいもを食べると、
- 吐き気
- 嘔吐
- 腹痛
- 下痢
- 頭痛
- めまい
- 疲労感
などの症状が出ます。
じゃがいもの食中毒による症状は、早くて数分後、遅くても数日後に症状が出ることがあるそうです。
最悪の場合、死に至ることもありますので、症状が出たら速やかに病院で診てもらいましょう。
どれくらいの量で食中毒を発症するのか
まず、じゃがいも100gあたりに含まれる天然毒素を確認していきましょう。
芽や皮を含めたじゃがいも100gあたり、7.5mgのソラニンやチャコニンが含まれています。
一方、光にあたって緑色になったところは、100gあたり100mgのソラニンやチャコニンが含まれているそうです。
それでは、一体どれくらいの量で食中毒を発症するのかということですが、
体重50kgの人の場合、ソラニンやチャコニンを50mgの摂取で食中毒の症状が出る可能性があります。
また、150~300mgの摂取で死に至る可能性もあります。
子どもの場合、ソラニンやチャコニンを20mgの摂取で食中毒の症状が出ることもあります。
じゃがいもの大きさにもよりますが、1個100gとすると、
芽と皮付きのじゃがいもを6個くらい食べると、食中毒を起こす可能性が高くなります。
致死量である150mg以上の毒を摂取するには20個以上のじゃがいもが必要となります。
20個以上ものじゃがいもを食べる機会はなかなかないと思いますが、
食中毒を起こす6個程度ならば、うっかりとしていたら、なりかねない量ですよね。
子どもの場合、大人よりも少ない量で食中毒を発症するため、特に注意が必要です。
加熱をすれば食べられる?
ソラニンやチャコニンは、茹でても毒素が分解されることはありません。
しかし、170℃以上の油であげると、それらの毒素がほぼ分解されることが実験によりわかりました。
しかし、冷蔵保存したじゃがいもを揚げ物料理に使用してしまうと、
じゃがいもに含まれる糖とアミノ酸が反応し、発がん性をもつと考えられるアクリルアミドを生成してしまいます。
また、冷蔵保存されたじゃがいもはデンプンの一部が糖に変わってしまいます。
甘みを増すため煮物には合いますが、揚げ物料理に使う場合は、糖によって焦げやすく、見た目も味も落ちてしまいます。
冷蔵保存したじゃがいもを揚げ物のように高温で調理する料理には使用しないようにしましょう。
170℃以上の加熱である程度毒素は分解されますが、芽や緑色の部分はしっかりと取り除いてから調理しましょう。
じゃがいもによる食中毒を防ぐ方法
じゃがいもは意外と食中毒を起こしやすく危険な食べ物の1つだったのですね。
しかし、以下のポイントに注意すれば、食中毒を起こすことなく、安全に美味しく食べることができます。
芽や緑色の部分があるじゃがいもは買わない
お買い物をするときのじゃがいも選びのポイントです。
食中毒が気になる方は最初から、芽がたくさん生えていたり、緑に変色したりしているじゃがいもを選ぶのはやめましょう。
品質の良いじゃがいもを選ぶことで、食中毒を起こす可能性を低くし、下処理の手間も省くことができます。
暗くて涼しい場所に保管・保存する
じゃがいもを保存するときのポイントです。
じゃがいもは光にあたってしまうと発芽と緑化を促進させてしまいます。
太陽や蛍光灯にあたらないよう、暗くて涼しい場所で保存しましょう。
なお、じゃがいもは常温保存が適しているので、冷蔵庫に入れる必要はありません。
緑色の部分は厚めに皮をむき、芽の部分は大きめにくり抜く
じゃがいもをした処理するときのポイントです。
ソラニンやチャコニンは皮と芽の部分に多く含まれています。
食中毒を起こさないためには、皮と芽は基本的に取り除くことが鉄則です。
小さく未熟なじゃがいもは大量に食べない
家庭菜園で採れたときのポイントです。
家庭菜園で取れた小さく未熟なじゃがいもは、全体的にソラニンやチャコニンが多く含まれていることがあるそうです。
小さく未熟なじゃがいもを大量に食べることは避けましょう。
また、小さいからと言って皮と芽がついたまま、まるごと食べるのはやめましょう。
じゃがいもの芽はどれ?
実際にじゃがいもの芽を取るとき、どこからどこまでが芽なのか分からないってことありませんか?
明らかに芽と分かるものもあれば、ただのくぼみなのか芽なのかわからないこともありますよね。
気がつけば、くり抜きすぎてボコボコなじゃがいもになってしまったことも、、(笑)
じゃがいもの芽はどこを基準にして取ると良いのでしょうか。
基本的に、じゃがいもの芽は生えている部分のことを指します。
芽が生えていれば、その周りから少し大きめにくり抜くと良いそうです。
あまり神経質になって、芽が出ていない全てのくぼみを取らなくても大丈夫なようですね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
じゃがいもの食中毒は毎年、数件ほど出ているそうです。
保育園や小・中学校の授業の一環で育てたじゃがいもを調理して食べるときや、
家庭菜園で取れたじゃがいもによる食中毒の被害が発生しています。
じゃがいもの芽と皮、特に緑色の部分は、きちんと取り除いてから食べるようにしましょう。
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