美味しい甘夏ピールの作り方!パンやお菓子やオランジェットにする美味しさ倍増!?

料理

暖かくなり、野菜や果物の旬も少しずつ移り変わってきました。
寒い冬は コタツにみかんが定番でしたが、暖かくなるとお目見えするのは甘夏。
夏みかんとも呼ばれ、親しまれていますね。
名前に夏とつくため、夏が旬と思われがちですが、なんと食べごろは3月中旬から5月頃までなのです。

大ぶりの柑橘で、むく前からさわやかな香りが楽しめる甘夏。
むいて食べるだけではもったいない!
皮まで存分に楽しめる、甘夏ピールの作り方をご紹介します。

甘夏ピールって?

甘夏ピールとは、甘夏の皮を砂糖で煮詰めたあと、ドライフルーツにしたものです。

材料は、甘夏の皮と砂糖のみ!

そのままでも ついつい手が伸びる、あと引く美味しさが魅力のいっぴんです。

グラニュー糖をまぶし、そのままおやつにしてもよし、
細かく刻んでパンやクッキなど、焼き菓子作りに活用するもよし。
チョコをかけてオランジェットにするのもオススメです。
市販品のオランジェットは、10本入りで1,000円以上するものも多いので、自分で作って心ゆくまで食べられるなんて夢のようですね。

甘夏ピールの作り方

皮を剥く

甘夏をしっかり洗い、皮を剥きます。
包丁で皮に切れ目を入れ、外側の皮と中身を分けましょう。
甘夏ピールに使うのは、外側の皮のみ。

皮を食べますので、必ず農薬・ワックス不使用のものを選んでください。

無農薬のものは、皮に黒い点があることが多いですが問題ありません。
取り除かず、そのまま使うことができます。

中身は薄皮をむいてそのまま食べたり、
酸味が強いものだったらハチミツ漬けにしたりするのもよいでしょう。

ゼリーにするのもオススメですが、ゼリーにする際は、ゼラチンでは固まりにくいのでアガーを使うとよいです。

皮を茹でこぼして苦味を抜く

次に、茹でこぼしという作業をします。
甘夏の皮は苦味が強いため、茹でこぼしをすることで苦味を和らげます。

鍋に皮と冷水を入れ、茹でること30分。
次はザルにあけて、冷水の中で30分休ませます。
その後、また皮を冷水に入れたまま火にかけ、30分茹でます。
茹で終わったら、今度は冷水の中で3時間休ませます。
気温によっては傷むのを防ぐために、鍋ごと冷蔵庫で休ませるとよいでしょう。

わた取りとカット

ざるにあけて水気を切り、わた(皮の内側の白い部分)を取ります。

柔らかくなっているので、スプーンでなぞると簡単に取ることができますが、取りすぎ注意。

出来上がりのピールが薄くなってしまいます。

5mm〜1cm程度の幅にカットします。
細すぎると、このあと砂糖で煮詰めるときに切れやすくなるので、5mm以上はある方がよいです。

砂糖を計量する

カットした皮の重さを量りましょう。

その重さの80%が必要な砂糖の量です。
(例:皮の重さが400gの場合、砂糖の量は320g)

怯むほどすごい量の砂糖ですが、防腐効果もあるため、50%より減らさないでください。
甘い過ぎるものが苦手な方は、砂糖の量を減らすのではなく、一部をトレハロースに置き換えるとよいです。
トレハロースは甘味が砂糖の45%なため、防腐効果は変わらないまま、甘さだけを軽減することができます。

砂糖はグラニュー糖がオススメです。

砂糖で煮詰める

鍋にピール全部と、砂糖の3分の1を入れてピールに絡めます。

ヘラ等で混ぜるより、鍋を煽るようにすると、ピールを崩さずに絡めやすいです。

弱火で15〜20分ほど煮詰めていきます。

だんだん水分が出てきます。
水分がなくなる前に、また3分の1の砂糖を入れて ピールに絡めましょう。

もしも途中で水分がなくなりそうであれば、少量の水を足して、じっくりと煮詰めていきます。

そしてまた残り3分の1の砂糖を入れて、ピールに絡めて煮詰めます。

少しずつ砂糖を加えるのは、段階的に糖度を上げるため。
これによって、皮が固くなるのを防ぐことができます。

乾燥させる

火を止めて、鍋に入ったまま冷めるまで放置します。
冷めたら汁を切り、網の上に乗せて風通しよのいい室内で乾燥させましょう。

とにかく量があるので、料理用の網では収まりきらない場合は、100均でバーベキュー用の大きな網を買って乗せるのがオススメです。

乾燥方法と時間は、下のいずれかがよいと思います。

①室内乾燥2日間
②網に乗せ、100℃のオーブンに10分程度入れる
③フードドライヤー50℃で3時間

表面の水分が飛び、乾いたら完成です。

仕上げ

トッピングなしでも十分、止まらない美味しさですが、より様々に楽しめるよう、仕上げのバリエーションをご紹介します。

①グラニュー糖をまぶす

この場合は、乾燥しきる前にまぶしましょう。

②刻んでパンやお菓子作りに

密閉容器に入れて冷蔵や冷凍も可能です。
こちらもお好みではありますが、乾燥しきらず、表面がしっとりしている方が市販品に近くなると思います。

③チョコがけ(オランジェット)

チョコの種類はお好みで。
ホワイトチョコも合います。

テンパリング不要のコーティング用チョコレートを使うと簡単に美しく仕上がるのでオススメです。

ない場合も、刻んだ板チョコを溶かし、サラダ油を混ぜても、伸びよく艶やかなコーティングチョコができます。

板チョコ1枚(55〜60g)に対して、サラダ油小さじ1程度が目安です。

終わりに

意外と時間と手間がかかる甘夏ピール。
オレンジピールやオランジェットが高価な理由も分かります。
ですが、時間がかかるとは言いつつ、茹でたり放置したりする時間がほとんどなので、思ったほど大変ではありません。
一度にたっぷり作れて冷凍可能、常温でも1ヶ月保存できるので、お好きな方は是非作ってみてはいかがでしょうか。
色々な柑橘で作り、食べ比べをしてみるのも面白いですよ。

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