みなさんは、酢豚に入っているパイナップルはお好きですか?
美味しい!と思う方もいれば、酢豚は好きなんだけど、酢豚に入ったパイナップルはちょっとまずいかな、、という方も多いのではないでしょうか。
たしかに、パイナップルはフルーツとしてのイメージが強いため、酢豚と一緒に食べるのは抵抗がありますよね。
では、どうして酢豚にパイナップルを入れるようになったのでしょうか?
理由やパイナップルを入れるとうれしい効果などもあれば知っておきたいですよね!
酢豚とは
酢豚とは、中華料理の一種で、下味をつけて衣で揚げた角切りの豚肉とニンジンや玉ねぎ、ピーマンやタケノコなどの野菜と炒めて、甘酢あんを絡ませた料理です。
中国では
- 古老肉(クーラオロウ)
- 糖醋肉(タンツウロウ)
などと呼ばれ、酢豚は日本でついた呼び名です。
酢豚は古老肉が欧米風にアレンジされた料理です。
日本でも酢豚は人気が高い中華料理の1つで、一般家庭料理としても親しまれるようになりました。
酢豚にパイナップルを入れるようになった理由
酢豚にパイナップルを入れる理由として、お肉が柔らかくなるから!という理由は有名ですよね。
しかし、酢豚にパイナップルを入れ始めたきっかけは、酢豚を高級料理に見せたかったから!なのです。
かつて中国の清の時代では、欧米人と交流する機会がありました。
そこで清の料理人は、酢豚を欧米人に向けた高級な料理に見せることはできないかと考えました。
その結果、当時は高価でなかなか手に入れることのできなかった高級食材であるパイナップルを酢豚に入れてみよう!とひらめいたのが始まりだそうです。
パイナップル入りの酢豚の起源は、日本ではなく、本場の中国から始まったのには驚きました。
そして、現在でも日本だけでなく、中国でもパイナップル入りの酢豚は受け継がれ、店頭に並んでいるそうです。
酢豚にパイナップルを入れるとどのような効果があるのか
酢豚を高級料理に見せたいからという理由で、パイナップルを入れたのは驚きでしたね。
しかし、酢豚のパイナップルは高級料理に見せるための飾りという役割しか果たせていないのでしょうか?
清の時代から続く伝統あるパイナップル入りの酢豚。
きっとパイナップルを酢豚に入れるとうれしい効果があるに違いありません。
味に深みが出る
酢豚の美味しさの魅力といえば、甘酸っぱさですよね。
酢豚独特の甘酸っぱさを出すには、調味料だけでは物足りず、甘くて酸味のあるパイナップルが酢豚には向いているそうです。
パイナップルを入れることによって、酢豚全体の味に深みが出て、より一層美味しくなるそうです。
また、パイナップルには、
- クエン酸
- リンゴ酸
などが含まれています。
それらには食欲増進効果があり、本来脂っこい酢豚でもパイナップルによって、さっぱりと食べられるそうです。
消化吸収力を高める
パイナップルには、タンパク質分解酵素であるブロメラインと呼ばれる酵素が入っています。
ブロメラインは、タンパク質を分解して消化吸収力を高めるため、胃の負担も軽減してくれます。
そのため、酢豚にたくさん入っているお肉のタンパク質もしっかりと吸収することができます。
筋肉をつけたい方にはうれしい効果ですね。
お肉を柔らかくする
先程もお話に出てきました、パイナップルに含まれているブロメラインという酵素ですが、お肉を柔らかくする効果もあります。
角切りにされている酢豚のお肉ですが、分厚い上に固いと食べづらいですよね。
そんなお肉の悩みもパイナップルを入れることによって、柔らかくて食べやすいお肉に変身させることができます。
しかし、酢豚の調理法によっては、この効果が発揮されない場合もあります。
実は、ブロメラインという酵素は60℃以上で加熱してしまうと、酵素が失活され、お肉を柔らかくする効果はなくなってしまうらしいのです。
そのため、野菜とお肉と一緒にパイナップルも炒めてしまうと、お肉が柔らかくなる効果は期待できなくなってしまうのです。
パイナップルを入れるタイミング
酢豚のお肉を柔らかくしたい場合は、パイナップルを入れるタイミングが重要となってきます。
酢豚にパイナップルを入れるタイミングは、
- 調理前のお肉の下ごしらえの段階
- 調理後の盛り付けのとき
がベストでしょう。
特に、酢豚にパイナップルの姿があるのが許せないという方は、
- パイナップルをすりおろして調理前のお肉に漬けて隠し味にする
- 生のパイナップルジュースで代用する
ことがおすすめです。
これらの方法ならば、酢豚にパイナップルが入っていても気付くことはなさそうですよね!
残念ながら、缶詰のパイナップルは熱処理がされているため、お肉を柔らかくする効果は期待できません。
お肉を柔らかくしたい場合は、生のパイナップルにこだわって調理をしましょう。
パイナップル以外で代用するなら?
パイナップルを味付けに入れたくない場合は、どのようなもので代用することができるのでしょうか。
酢豚にフルーツを入れたくない気持ちも十分に理解できますが、
酢豚特有の甘酸っぱさをを求める場合は、お酢だけでは物足りず、必然的に果物が入るそうです。
パイナップル以外の果物であれば、
- レモン
- オレンジ
- リンゴ
- サクランボ
などが、代用食品として挙げられます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
酢豚にパイナップルを入れる理由は、ただお肉を柔らかくするためだけに入れられていたと思っていたので、
高級料理に見せたい!が始まりだったのには驚きました。
パイナップルによる効果は、
- お肉を柔らかくする
- 味に深みを出す
- 消化吸収を助ける
という3つのはたらきがあったのですね。
酢豚にパイナップルが入っている理由も納得できたような気もします。
しかし、生理的に受け付けないという方は無理して食べなくても大丈夫だと思います。
パイナップルの姿が見えなければ大丈夫という方は、味や体にも嬉しい効果があるので調理に工夫をして、酢豚を味わうのもいいかもしれません。
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