【仰天】赤味噌と白味噌は同じもの?!味や地域の違いとは!!

みなさんは、赤味噌と白味噌の違いをご存知ですか?

パッと見て、色が違う!というのはわかりますが、どうして色が違うのでしょうか。

それに、食べてみると味も違いますよね。

赤味噌はしょっぱくて深みのある味わい、白味噌は甘みがあってあっさりとしています。

色も味も違うとなると、やっぱり原材料が違うのかなーと思っていた私。

しかし、赤味噌と白味噌の違いは原材料ではなかったようです。

一体、赤味噌と白味噌は何が違うのでしょうか!?



赤味噌とは

味噌を見た目の色で分類した場合、赤みがかった味噌のこと赤味噌と呼びます。

赤味噌は、

  • 北海道
  • 東北地方
  • 関東甲信越

など、主に東日本の地域を中心に親しまれています。

辛口で香り高く、濃厚なうまみが特徴です。

白味噌とは

赤味噌とは反対に、白っぽい色をした味噌のこと白味噌と呼びます。

白味噌は、

  • 近畿各府県
  • 広島
  • 岡山
  • 香川

など、主に西日本の地域を中心に親しまれています。

甘口であっさりとした、優しい味わいが特徴です。

味噌の種類

味噌は発酵食品であり、主に、大豆に麹と塩を加えて作られています。

加える麹の種類によって、

  • 米味噌
  • 麦味噌
  • 豆味噌
  • 調合味噌

の4つに分類されます。

米味噌は米麹を加えたもの、麦味噌は麦麹、豆味噌は豆麹を使用するため大豆のみを主原料としたものになります。

調合味噌は、米味噌、麦味噌、豆味噌の中から2種類以上合わせて作られたもの。

あるいは、それぞれの麹の種類を混合させて作られたものになります。

特に、米味噌の生産量は、日本全体の約8割を占めています。

しかし、同じ米味噌でも赤味噌もあれば白味噌もあるのです。

原材料は同じなのに、どうして味噌の色が違うのでしょうか。

赤味噌と白味噌の違い

赤味噌と白味噌の違いは、主に、製造工程・熟成期間・塩分濃度の3つのポイントが挙げられます。

製造工程

味噌は一般的に、大豆と麹、塩を混ぜ合わせ、発酵・熟成をさせて作られます。

その製造される際に、発酵・熟成中に起こるメイラード反応が原因で、味噌の色に違いが出てきます。

メイラード反応とは、熱を加えることによって、原材料である大豆や麹に含まれるアミノ酸と糖が反応して、メラノイジンと呼ばれる褐色物質が増えて、色が褐色に変化することをいいます。

このメイラード反応が起こるほど、味噌が褐色を帯びて濃くなり、濃淡の差が生まれます。

また、商品化してからも味噌の熟成は続くので、時間が経つほど色も濃くなっていきます。

それでは、赤味噌と白味噌、それぞれの製造工程の違いを見ていきましょう。

赤味噌

赤味噌と白味噌の製造工程で、注目すべきポイントは、発酵させる前に大豆を蒸すか煮るかです。

赤味噌の場合、大豆を蒸すことで作られます。

大豆を蒸すことによって、大豆に含まれる糖質やたんぱく質などがしっかりと保たれた状態になります。

すると、栄養素を閉じ込めるだけでなく、メイラード反応に必要な糖やアミノ酸も十分に残ることができます。

そのため、メイラード反応が十分に行われやすくなるのです。

白味噌

白味噌の場合、大豆を煮ることで作られます。

大豆を煮ることによって、褐色のもととなる糖質やたんぱく質が煮汁へ溶け出すため、メイラード反応が起こりにくくなるのです。

また、白味噌は大豆の皮を剥がして作られます。

きめ細やかな食感を生み出すと同時に、褐色のもととなるものを取り除くことによって、メイラード反応を抑えられるよう、工夫して作られています。

熟成期間

赤味噌

赤味噌は、熟成期間が長いことも特徴です。

熟成期間中にも、メイラード反応は進んでいきます。

種類にもよりますが、一般的に赤味噌は、3ヶ月から12ヶ月の間、熟成が行われます。

さらに、長いものは2年ほど熟成させます。

この熟成期間が長ければ長いほど、味噌の着色もどんどん進んでいくのです。

白味噌

白味噌は、赤味噌よりも短期間の熟成によって作られます。

熟成期間は、短いもので1週間から2週間、長いもので3カ月から6カ月くらいになります。

熟成期間が短いことによって、着色が抑えられ、白い味噌が出来上がります。

塩分濃度

赤味噌

辛口で香り高く、濃厚な味わいからも分かるように、赤味噌には塩分が多く含まれています。

赤味噌の塩分濃度は、一般的に11~13%程度含まれています。

塩分濃度を高くすることによって、長期間の熟成でも劣化・腐敗に耐えられるようになっているのです。

しかし、江戸甘味噌などのように、塩分濃度が5~7%と白味噌と同じ塩分濃度でも、赤味噌となるものもあります。

名前の通り、赤味噌でも甘みのある味が特徴的です。

蒸した大豆を使用するため、赤色ですが、通常の赤味噌よりもたっぷりと米麹を使用するため甘みのある味わいになります。

このような、大豆と麹の割合を麹歩合といい、麹歩合が多いほど甘くなります。

麹歩合が少ないのが辛口、多いのが甘口になるため、覚えておきましょう。

白味噌

白味噌は甘みがあって、あっさりとした優しい味わいをしています。

塩分濃度も一般的に5~7%と、赤味噌と比べると、少ない塩分濃度で作られています。

しかし、塩分濃度が少ないため、赤味噌のように長期間の熟成に耐えることはできません。

赤味噌よりも白味噌は、劣化のスピードが早いため、早めに使い切ることをお勧めします。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

赤味噌と白味噌の違いは、原材料ではなく、製造工程中のメイラード反応によって、色が変わることがわかりました。

赤味噌は、大豆を蒸すことで、メイラード反応を起こしやすくし、長期間の熟成によって濃く着色されます。

白味噌は、大豆を煮ることで、褐色のもととなるものを取り除き、短期間の熟成によって、メイラード反応が進まないように製造されています。

味の違いは、もちろん麹の種類にもよりますが、塩分濃度や大豆と麹の割合によって決まることがわかりました。

ちなみに、私の地域では、白味噌が親しまれています。

ですから、修学旅行で初めて赤味噌のお味噌汁を飲んだ時は、

ん?!いつものお味噌汁の味じゃない!!、、でも、これはこれで美味しい♪♪

と、あまりの味の違いにとてもびっくりしました。

地域によって、お味噌汁も色んな味があるので、本当に興味深いですよね。

いつか食べ比べもしてみたいものです。