スーパーなどでもよく見かける,中華麺や焼きそば麺ですが,これらにはどんな違いがあるのでしょうか?
製造会社によって麺が細かったり色が違ったりしますが,中華麺と焼きそば麺にはっきりした違いが見当たりません.
原料や製造方法などから,違いを見てみましょう.
また,その他のポピュラーな麺についても調べてみました.
中華麺
強力粉を主原料としており、かん水と呼ばれるアルカリ性の水を使って麺を作ります。
通常の水ではなくかん水を使うことで、麺にコシとツヤを与えます。
麺が黄色っぽいのも、このかん水がアルカリ性の水だからです。
小麦粉の中の成分にタンパク質グルテンというものがあるのですが、その成分をアルカリ性の水によって変化させることによって、独特のコシやツヤを出すことができるのです。
焼きそば麺
原材料は中華麺と同じです。
中華麺を蒸した後、食用油でまぶしたものを焼きそば麺として使います。
通常の中華麺と違い、蒸しているためコシがありません。
そのかわり、もちもちとした食感になっています。
また、調理時間が短縮できるのも蒸した麺の特徴です。
うどん麺
中力粉(薄力粉と強力粉の間)を主原料としており、2~6%程度の塩を含ませて作られます。
この原料を使用し、太さが直径1.7mm以上のものを指します。
日本では古くから食べられている麺で、江戸時代末期には全国に普及されていたとしています。
素麺(そうめん)
うどんと同じく中力粉が主原料としており、少量の塩を含ませて作られます。
この原料を使用し、太さが直径1.3mm未満のものを指します。
竹製の桶をつないだものに水を流し、そこに流した素麺を箸で捕まえて食べる流し素麺という食べ方があり、それは夏の風物詩とされています。
ひやむぎ麺
うどんと同じく中力粉を主原料としており、少量の塩を含ませて作られます。
この原料を使用し、太さが1.3mm以上、1.7mm未満のものを指します。
ちょうど、うどん麺と素麺の中間の太さになります。
パスタ麺
小麦粉を主原料としており、中でもデュラム小麦のセモリナ(粗挽き粉)を使用するのが最も良いとされています。
ほとんどの場合、小麦粉以外に鶏卵が使われているため、麺が黄色くなっています。
その他にも、イカスミやトマト、ほうれんそうなどを生地に混ぜ込んでいるものもあります。
イタリアがパスタの発祥とされており、大変古い歴史となっています。
日本には、幕末に持ち込まれ、1883年にフランス人の神父によって製造が開始されたとされています。
パスタには様々な形状があり、棒状のものから穴の空いたもの、螺旋状のもの、模様をかたどったものなど様々です。
そば麺
タデ科の植物であるソバの実を挽いてそば粉にし、そのそば粉とつなぎとして小麦粉、水を加えてそば麺が作られます。
つなぎには小麦粉の他に、鶏卵、山芋、長芋などを使うものもあり、それらを加える事によって独特な食感やコシが出てきます。
1573年に朝鮮からそばの元となる食べ方が伝わったとされ、1707年には信濃本山宿発祥で全国に広がったとされています。
春雨
マメ亜科の一年生植物であるヤエナリの種子のことを緑豆と呼ぶのですが、その種子でんぷんを加工して春雨ができます。
また、緑豆の他にジャガイモやサツマイモのでんぷんが使われることもあります。
でんぷんと湯で練られた生地を、1mmほどの穴が空いた容器から熱湯に押し出し、冷水で冷やした後に凍結させ、天日乾燥させて作ります。
食べる際には、水か湯で柔らかくしてから調理します。
中国では山東省招遠市が産地であり、主に緑豆を原料としています。
日本では奈良県の桜井市と御所市が産地であり、主にジャガイモなどの芋でんぷんを原料としています。
終わりに
色々な麺について簡単にご紹介しました。
食べることはあるけど、原料が何かわからなかったもの、新しく知ったこともあったのではないでしょうか?
普段食べている麺類を原料別に分け、食べ比べてみるのもいいかもしれませんね。
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